少し前に、2ndコレクションとなる Chapter 2 を発表しました。各商品の説明はまた改めて書こうと思っていますが、ここでは一つだけ、Chapter 1 とのある大きな違いについて書きたいと思います。
それはブランドロゴを全て内側に配置したということです。
少し変わった私の話をします。私は昔から、洋服のタグなどをすべて外す習性がありました。洋服に限らず、自転車にシールが貼られていたら全て剥がしたり。つまり、シンプルが好き、無地が好き。
気に入ったバッグの表側にほどけるタグがついていれば、それがその商品のアイコンになっていても、ほどいてしまう。洋服の首元に付いたタグも、外から見えないとしても、脱いだときやハンガーにかかっているときに、気になってしまう。
だから、UNIQLO だろうが マルジェラ だろうが、かつての私はすべてほどいていました。(リッパー大活躍)
最近は二次流通が手ごろになり、タグを残しておくことで次の方へ渡しやすくなることを学んだので、この癖はかなり緩和されましたが、本質的には、そういう性格です。
なぜそうしていたのか、理由を深く考えたことはありませんでしたが、考えてみれば私は商品を「ブランド」で選んでいたのではなく、「プロダクトとして好き」という理由で選んでいたからだと思います。
だから、余計なイメージはできるだけ取り除きたかった。UNIQLOも、ドメスティックも、ハイブランドも、私のワードローブに入った瞬間、フラットに並んでほしい。そんな深層心理が働いたのかもしれません。
さて、実はotnek&ebanatを始めてから2回ほど「ブランドロゴを入れないカスタムはできますか?」というお問い合わせをいただいたことがあります。
趣味でやっていたら柔軟に対応できたかもしれませんが、事業としての責任もあるので、スタッフとも相談し、最終的には「対応できない」とお断りしました。しかし、私はそのお客様の気持ちが、とてもよくわかりました。
otnek&ebanatのロゴは控えめにしてはいますが、ワンポイントと無地は、人によっては大きな差があることを私は痛いほど知っています。
そうした経緯もあって、Chapter 2のアイテムは、ロゴをすべて内側にしてみました。今後のコレクションでどうするかは未定です。小さくてもロゴがあることで、デザインのバランスがとれることもたくさんあります。基本的には、バッグ個々のデザイン次第になるでしょう。
ただ今回のシリーズは、こうしたかった。
私にとっての「原点」の様なものを再確認する為だったのかもしれません。
-ディレクターより