世界が熱狂したビッグショッパー。
私たちはそこから何を見出したか。
Saint Laurent、MM6、Coach、Ralph Lauren、otnek&ebanat。5つのブランドのビッグショッパーを、比べてみました。

2022年、ファッション業界のトレンドを分析するLYSTが、その年の「世界で最もホットなアイテム」としてSaint LaurentのICAREを選出しました。
大きく、柔らかく、ラムスキンの軽さを活かしたビッグショッパー。セレブリティたちがカジュアルに肩に掛けている姿が世界中に広まり、「大きいバッグ=ラグジュアリー」という新しい文脈が生まれました。
私たちはそのニュースを、ものを作る側としてみていました。
ICAREが証明したのは、ビッグショッパーというカテゴリへの需要です。大容量で、持ち運びやすく、日常にも非日常にも溶け込む。そういうバッグを求めている人が、世界中にいる。
ならば、私たちが作るとしたら何になるか。そこから生まれたのがANORAです。
今回はANORAを軸に、同じビッグショッパーの文脈で語れる4つのバッグを並べて紹介します。
01 Saint Laurent ICARE Maxi Shopping Bag
このカテゴリに火をつけた一本。

ICAREの何がそれほど人を惹きつけたのか、ずっと考えていました。
答えのひとつは、「大きいのに重くなさそうに見える」ことだと思います。ラムスキンは牛革と比べて繊維が細かく、薄くても強度が出る素材です。ロサンジュキルティングを施すことで形の保持力を持たせながら、全体的な柔らかさは損なわない。荷物を入れていないときも、肩に掛けたときも、自然に落ちるシルエットがある。
装飾としてのカサンドラロゴが、構造の一部にもなっている。そういう設計の密度が、このバッグにはあります。
02 MM6 Maison Margiela ジャパニーズバッグ ミディアム
日本の折り紙から生まれた、脱構築のバッグ。

このバッグには、個人的に特別な感情があります。
「ジャパニーズバッグ」という名前のバッグが、パリのブランドから2009年に生まれ、世界中の人に愛されている。折り紙からインスパイアされた三角形のフォルム、スナップボタンで形が変えられる構造。日本の美意識が、ヨーロッパのデザイナーを通して世界に伝わっている。
作り手として、それは素直に刺激でした。
表面は、光の当たり方で表情を変えます。スナップを留めるとマチ付きのバッグになり、開けると大きく広がる。一つのバッグで複数の顔を持つという設計は、マルジェラらしい脱構築の発想です。毎シーズン素材を変えてアップデートし続けているのも、ブランドとしての誠実さを感じます。
03 Coach Brooklyn Shoulder Bag 39
使い込むほどに、自分のものになる。

Coachのレザーワークは1941年から続く、ブランドの核心です。ナチュラルグレインレザーは革の表面の自然な凹凸をそのまま活かした仕上げで、使い込むほどに手に馴染んでいく。
Brooklyn 39で注目しているのは、ホーボーシルエットの完成度です。大きいのに野暮ったくならない。肩に掛けたときに自然に落ちる。このラインの出し方は、長年レザーバッグを作ってきたブランドの蓄積だと思います。A4サイズはもちろん、16インチのMacBook Proまで入る収納力があります。
04 Ralph Lauren Polo Play Leather Tote M
色で、その日の気分を選ぶ。

Polo Playのコレクションは、ラルフローレンのポロシャツと同じ精神から生まれています。上質な素材に、遊び心のある色。フルグレインレザーをここまでカラフルに展開するのは、技術とブランドとしての自信がないとできないことです。
ペブル仕上げのレザーの表面が、光の当たり方で表情を変えます。用途に合わせて持ち方を変えられる設計も実用的です。
05 otnek&ebanat ANORA
ICAREから学び、私たちが出した答え。
ICAREが世界に示したのは、「ビッグショッパーは軽くていい」という可能性でした。大容量のバッグは重いものだという、長年の思い込みへの反証でした。
私たちはそこを出発点にしながら、もう一歩先を考えました。毎日使うとしたら、何が必要か。
本体重量350g。大容量バッグとして、内装はできる限り削りました。本体は一枚仕立て。荷物の重さだけを受け止められるように。ハンドルにはUltrasuede®を6層に重ね、肩への食い込みを軽減しています。
素材はUltrasuede®——東レが開発したスエード調の人工皮革です。柔らかく、上質で、そして洗濯機で丸洗いができます。金具を使わない構造と組み合わせることで初めて実現しました。
そして、最もこだわったのがシルエットです。入れるものの大きさや重さによって様々な表情を見せてくれますが、ウルトラスエードのハリ感を計算し、どんな形になっても美しくなる見えるバランス感。そこに拘りました。
ジャパニーズバッグという名前のバッグが世界で愛されている。そのことを知りながら、私たちは浅草で日本のバッグを作っています。日本の素材と日本の縫製技術で。
スタイリングのヒント
ミニマルなコーディネートに合わせると、ANORAのシンプルな形が際立ちます。ジムへの行き帰り、週末の小旅行、荷物の多い出張日。バッグを選ぶ手間なく、毎日連れていける一本として使っていただけたらと思っています。
SPEC SUMMARY
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otnek&ebanat ANORA |
Saint Laurent イカール マキシ |
MM6 ジャパニーズM |
Coach ブルックリン39 |
Ralph Lauren Polo Play M |
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価格(税込) |
¥37,400 |
¥753,500 |
¥81,400 |
¥99,000 |
¥93,500 |
|
サイズ |
W35×H43×D15cm |
W58×H43×D8cm |
W55×H50×D2cm |
W39×H43.5×D12cm |
W39.5×H28.5×D18cm |
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重さ |
350g |
800g |
340g |
750g |
600g |
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素材 |
Ultrasuede® (PE/PU) |
ラムスキン 100% |
PUレザー+牛革 |
ナチュラル グレインレザー |
カウレザー(牛革) |
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製造国 |
日本 |
イタリア |
イタリア |
ベトナム |
中国 |
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洗濯 |
○ |
× |
× |
× |
× |
|
金具 |
なし |
あり |
あり(スナップ) |
あり |
あり |
※ANORA以外は各サイトから情報をとっております。正しくない情報も含まれている 可能性がございます。
おわりに
ビッグショッパーというカテゴリは、2022年のICAREによって世界に再発見されました。大きく、柔らかく、毎日の荷物をまるごと受け止めてくれるバッグへの需要は、本物でした。
Saint Laurenはラムスキンで。MM6は脱構築のコンセプトで。CoachはグレインレザーとNYのシルエットで。Ralph Laurenはカウレザーとカラーで。それぞれが、このカテゴリに対して異なる答えを出しています。
私たちはUltrasuede®と350gの軽さと、丸洗いできるという日常性で答えました。
ANORAが気になった方は、ぜひ商品ページもご覧ください。
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